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今回は、JIS(ジス)について説明いたします。
JIS(Japanese Industrial Standards)の頭文字を取ったものです。
日本工業規格のことです。
今のJISは、1949年(昭和24年)に旧JISから新JISに変わりました。
日本の国家規格です。
(1)<国家規格のできたわけ>
1904年、アメリカの東部のボルチモア市で大きな火災が発生して1526棟が燃えて、約2兆円の損害を出したそうです。
ボルチモア市で火災が発生した時、周りの市から多くの消防団が駆け着けた。ワシントン市、フィラデルフィア市、ハウスバーグ市などから消火に来たが、火事はけせなかった。
なぜかと言えば、各市から来た消防団のホースの口とボルチモア市の消火栓の口の規格が合っていなかったためにホースがつなげず、消火活動ができなかったためである。
(2)<JISの内容>
JISは、農産物を除く鉱工業製品に関する技術的内容を対象に制定されている物です。
JISには、製品の品質、性能、寸法、試験、検査などについて規定する「製品規格」と測定方法や試験方法などを規定する「方法規格」と用語、記号、単位を規定する「基本規格」の3つがあります。
(3)<JISの分類>
JISはどのように分類されているのでしょうか
JISは、分野ごとに頭にアルファベットでA~Zまで分類されてます。
ただし、I,J,N,O,U,V,Yはありません。
文具関係はSで日用品になります。
また電気関係はCです。Dは自動車です。Zはその他になります。
分類ごとの規格数は次のようになります。
記号 | 分野 | 規格数 |
---|---|---|
A | 土木・建築 | 568 |
B | 一般機械 | 1,630 |
C | 電子・電気 | 1,498 |
D | 自動車 | 370 |
E | 鉄道 | 146 |
F | 船舶 | 397 |
G | 鉄鋼 | 407 |
H | 非鉄金属 | 406 |
K | 化学 | 1,754 |
L | 繊維 | 221 |
M | 鉱山 | 163 |
P | パルプ | 72 |
Q | 管理システム | 65 |
R | 窯業 | 355 |
S | 日用品 | 181 |
T | 衣糧安全用具 | 467 |
W | 航空 | 97 |
X | 情報処理 | 553 |
Z | その他 | 822 |
(合計) | 10,172 |
(4)<JIS規格票とはどんなものでしょうか>
A4の大きさで、表紙にJIS番号と表題が書いてます。
(5)<JIS規格票の費用>
JIS規格票の値段いくらぐらいするのでしょうか。
規格票の中身によりますが、数ページの物は数百円です。
厚いものは数百ページあり、数千円します。
JISは基本的には日本語で書かれています。しかし数は少ないですが、英語版もあります。
英語版は翻訳料がかかるため、値段がかなり高くなります。
(6)<JISはどこで見れますか>
JISは大きな本屋に一部おいています。
JISは非常に規格数が大きいため公立の研究機関(大阪市立研究所)の図書室に行けばみれます。
図書の棚にづらりと並んでいます。
AからZまでおいています。全部で10000冊以上もあります。
(7)<どこで購入できますか>
日本規格協会に行けば、購入することができます。全国に本部と5支部あります。
大阪には関西支部があります。御堂筋線の本町駅の下りたところです。
費用を払えば、すぐに購入することができます。
それ以外に、JISハンドブックと言う物があります。
37冊分野ごとに合本になっています。
分野ごとなので、プラスチック、接着、紙・パルプと言う風になっています。
(8)<インターネットで見る>
つぎのホームページでみれます。
- 日本工業標準調査会(JISC)
http://www.jisc.go.jp/
- 日本規格協会
http://www.jsa.or.jp/
このホームアドレスで見ることができます。
(9)<JIS総目録>
大きな本屋においています。
結構高くて、5000円以上します。
JIS総目録は、毎年発行されます。
内容は、規格番号、JISの表題、値段などが書いてあります。
後ろには表題の索引がついています。
(10)<JISハンドブック>
個別のJIS表を見るのではなく、分野ごとにまとめたJISハンドブックで見ることができます。
分野別、産業別にJISを収録しています。
全部で37冊あります。
これも全部そろえるのは大変です。
(11)<海外と国際規格>
- アメリカ材料試験協会規格
ASTM(American Society for Testing and Materials)
- イギリス国家規格
BS(Britsh Standards Institute)
- ドイツ連邦規格
DIN(Deutsches Institut fur Normung)
- 国際標準化機構
ISO(Internationl Organization for Standardization)
(12)<まとめ>
JISの全体について書いてきました。
国の標準化の基本にあるものです。
実際JIS票を見て試験をすることが多いのですが、JIS票はかなり読みにくいです。
JIS票を今までに何回か読んで、内容を理解していないと中身が分かりにくいです。
最近のJIS票には解説がついているものが多いです。
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