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第117回目

第117回「ワクチン」とは何か

今回はワクチンについて書きたいと思います。
今問題になっている、ウイルスなどに対する防御のワクチンです。
ウイルス等の感染症(かんせんしょう)の免疫効果(めんえきこうか)を高める物です。

(1) ワクチンとは

ワクチン(Vaccine)は、感染症の予防に用いられる医薬品のことです。
体内に侵入した病原体に、打ち勝つための抗体(こうたい)生産を促し、感染症に対する免疫(めんえき)を獲得します。
抗体の主な成分は血液やリンパ液内の白血球などです。
  (注)抗体(こうたい);病原体を殺すもの
  (注)免疫(めんえき);病原体を殺す働き

 

(2) 感染症(かんせんしょう)

病気には色んな種類がありますが、長年人類を苦しめてきた病気には感染症があります。
有史以前から近代までヒトの病気の大部分を占めてきました。
医学の歴史は感染症の歴史に始まったと言っても過言ではないそうです。
感染症の原因は、寄生虫、細菌、真菌(しんきん)、ウイルス、異常プリオン等です。
病原体の感染により、宿主に生じる望ましくない反応(病気)が感染症です。
1929年に、初の抗生物質であるペニシリンが発明されるまで根本的な治療法はありませんでした。

 

(3) 免疫(めんえき)

私たちの体は、常にウイルスや細菌などと言った病原体の侵入の危険にさらされています。
呼吸時に鼻から入ったり、皮膚にある小さな傷口から侵入することもあります。
病原体から体を守るために備わっている仕組みを免疫(めんえき)と呼びます

 

(4) ワクチンの歴史

ワクチンの歴史を説明すると、次の二人の働きから始まります。
1人は18世紀末、一度罹患(りかん)したら再び罹患しない事実からジェンナーが天然痘のワクチンを発見します。
これは有名なはなしです。
その後パスツールがワクチンの弱毒化を発見しました。
このことによりワクチンの有効性が認められるようになりました。

 

(5) ワクチンの種類

ワクチンは、病気ごとに種類の違うワクチンが必要です。
何種類か代表的なワクチンを書いておきます。
  ・ポリオワクチン
  ・風疹(ふうしん)ワクチン
  ・インフルエンザワクチン
  ・狂犬病ワクチン
  ・コレラワクチン
  ・腸チフスワクチン

 

(6) ワクチンの分類

ワクチンの中でもいろいろと性格の違うものがあります。
ワクチンの作用(副作用)を弱めるために、いろいろなものがあります。

・生ワクチン(なまワクチン)
生きた細菌やウイルスの毒性を弱めたものです。
これを接種することで、その病気にかかった場合と同じように免疫(めんえき)ができます。

・不活性ワクチン
細菌やウイルスから免疫を作るのに必要な成分を取り出して毒性を無くして作ったものです。
ワクチンごとに決められた回数を接種することによって免疫ができます。

・トキソイド
細菌が生産する毒素を取り出して無毒化したものです。
あらかじめ毒素に対する免疫をつけておくことで、細菌に感染した時に細菌が生産する毒素によって発病を抑えます。

 

(7) まとめ

ワクチンは江戸時代の初期に発見されたものだそうです。
以前からなんとなく効果があると知られていました。
人体の体の仕組みは非常に複雑で、上手くできています。
これからも病気との闘いは続いて行きそうです。

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