トップ>KTRニュース>第8回「品質工学」(タグチメソッド)について 2
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◆前回は概要でしたが、今回は少し内容に入ってみたいと思います。
品質工学(タグチメソッド) 2
品質工学につきまして、前回の続きを書かせてもらいます。
前回、品質工学の特徴としまして、3つあげました。
(1)直交表の利用
(2)SN比(エスエヌヒ)による品質の評価を行う
(3)損失関数を使用する
今回はこれらを、具体的(例題の説明)に説明させてもらいます。
<例題 ゴルフロボットの性能評価>
私が少しゴルフが好きなので、例題に取り上げてみました。
ゴルフをしない方もテレビで見られた事があると思いますが、ロボット(機械)がゴルフボールをゴルフクラブで綺麗に打っているのを見たことがおありだと思います。非常にうまく打っています。
そこで、仮にこのゴルフロボットを作っている会社がこのロボットの改良を 目指して性能を評価し、どのように優れたロボットを作るかを考えてみます。このロボットの品質項目はいろいろ考えられますが、ロボットがボールを打って、目標(ピン:旗)の近くにボールが落ちるのが一番重要だと考えます。
そこで、品質工学(タグチメソッド)を使ってロボットの機構や条件を変えて、試験を行い評価してみます。(条件を変えることをパラメータを変えるといいます。)
1. | ボールを置く台の高さ | (低い、高い) | 2条件 |
2. | ボールを置く台の材質 | (軟らかい、普通、硬い) | 3条件 |
3. | ボールを打つクラブヘッドの種類 | (軟らかめ、普通、硬め) | 3条件 |
4. | ロボットのクラブを振るスピード | (遅い、普通、速い) | 3条件 |
5. | ボールに当てるクラブの角度 | (上向き、横向き、下向き) | 3条件 |
6. | クラブを固定するグリップ硬さ | (軟らかい、普通、硬い) | 3条件 |
7. | クラブを振る回転パターン | (長円、真円、短円) | 3条件 |
8. | 誤差:風向き | (向かい風、無風、追い風) | 3条件 |
以上が最も簡単な品質工学(タグチメソッド)の流れです。
この様に、今までのテストの様に、ある1つの条件だけを変えて他の条件を固定して比較するのではなく、いろんな条件の組合せでテストを行い最適条件を選ぶのが、品質工学の特徴であり、長所です。
この事により、テスト機での実験結果から、実際のユーザーの使用時における製品の品質がずれなく評価できるわけです。
品質工学(タグチメッソド)の非常に簡単な例を説明させてもらいました。
私の理解不足から、正確性に欠けるところがあると思いますが、ご容赦お願いいたします。
最後に今回の「品質工学」タグチメソッド 2 を書くにあたっての参考文献を記載 いたします。
<参考文献> | |||
1. | やさしい「タグチメソッド」の考え方 | 矢野 宏 | 日刊工業新聞社 |
2. | おはなし品質工学 | 矢野 宏 | 日本規格協会 |
3. | 入門タグチメソッド | 立林 和夫 | 日科技連 |
4. | タグチメソッドわが発想法 | 田口 玄一 | 経済界 |
5. | JIS K7109 プラスチックの寸法許容差の決め方 | ||
6. | JIS Z8403 製品の品質特性ー規格値の決め方通則 |
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